真っ白い紙とペンを渡されて、
『これで明日を作ってごらん』なんて。
そんなこと言われたって俺は何を書いたらいいっていうんだ。
『明日になったら夢が叶います』？
『明日になったら世界が平和になります』？
奇麗事を書いたって、ただ虚しいだけだろうが。

若いからとかそうじゃなくて。
格好悪くても自分自身に嘘はつきたくないぜ。
明日のことよりももっと先を求めてさ。
だから『明日』が見えてくんだろうがよ。

真っ黒い紙とペンを渡されて、
『これで自分を作ってごらん』なんて。
そんなこと言われたって俺は何を書いたらいいっていうんだ。
『ニコヤカでヤサシイ自分』？
『リッパでユウノウな自分』？
奇麗事を書いたって、ただ虚しいだけだろうが。

大人だからとかそうじゃなくて。
格好悪くても自分自身に嘘はつきたくないぜ。
そりゃ自分を縛らなきゃやってけねェけどさ。
でも『心』は自分だけのものだろうがよ。

自分で紙とペンを持って、
たった一言書いてみろよ。
それだけでホントは十分なんだろ？

ほら、

まっすぐ歩いても救われないから、横に逸れて歩いてみた。
それでも何にも変わらない。
お酒を飲んだって、煙草を吸ったって、結局僕は僕のままで。
やっぱり何にも変わらない。

もしもし、ハロハロ、聞こえますか。
未来へと繋がる受話器を耳に押し当てて、小さな希望を零してみる。
もしかしたら明日には変わるかもしれない。
もしかしたら来年には変わるかもしれない。
何度裏切られても諦める事が出来なくて、今日も片手に受話器を握り締める。

もしもし、ハロハロ、聞こえますか。
応答せよ、応答せよ、未来の自分、応答せよ。
お願いだから、幸せそうな声を聞かせて欲しい。

横に逸れても何も救われないから、道をまっすぐに戻してみた。
それでも何にも変わらない。
お酒をやめたって、煙草をやめたって、結局僕は僕のままで。
やっぱり何も変わらない。

それでも。
今日も受話器を耳に押し当てて、小さな希望を零してしまう。
もしもし、ハロハロ、聞こえますか。
応答せよ、応答せよ。

お願いだから、応答せよ。

灰色世界、勘違い
人間重なりぶつかった。
夢を潰して歩いたら
友達だよと笑ってた。

灰色世界、お遊戯会
人間ぶつかり重なった。
愛を喰らって歩いたら
仲間だよと笑ってた。

間違え探し、1・2・3！
こんなものが欲しかった？
見えないものを求めたら、
鉄玉くらって現実世界。

つまんないなツマンナイ。

答え合わせ、3・2・1！
みんなみんな、消えてった。
また明日、さようなら。
もう二度と会わないよ。

灰色世界、虚無の世界
ここが俺の

住む世界。

ぽたぽた
落ちる赤い涙は
ぽたぽた
水たまりを作っていく。

それが大きくなるたびに、
ここではない場所へ
一歩、
また一歩近づいていくから。

「あばよ」

口に咥えた煙草
血たまりに落ちて
火が

消えた。
（広がった静寂のその先の、）

明日になったら彼女は何をしているだろうか。
僕はそんなことを考えながら眠りにつくけれど、
君は僕を少しでも考えているだろうか。
―――いや、きっと何も考えていないだろうな。

それは君の瞳に僕がいないことを知っているからか。
それは君の瞳に他人がいることを知っているからか。
しかしそれは別にどちらでも良い問題で。

問題なのは彼女が僕のことを少しでも考えてくれているか、ではなく。
どう足掻いても僕が彼女のことを考えてしまっていることだから。

あぁ、